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キーワードは天使の海老

天使の海老!なんだかときめくワードです。高校生の二人がお小遣いを貯めて、背伸びしてレスト ランを訪れる可愛らしい姿を想像しました。大人になっても二人のキーワードになっていることもいいなぁ と思いました。

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Original Episode

初めての「天使のえび」

高校3年生の12月、友人のお誕生日に美味しいものを食べようと、初めてふつうにいいお店に入った。その頃までよく行っていたファミレスでも、食べ放題でも、カフェでもなく、大人が行くようなお店で、休日、待ち合わせて二人で食事をした。お小遣いを貯めて向かったけれど、予算にはもちろん限界があったので、二人でメニューをしっかり端から端まで読んで、吟味に吟味を重ねて、頼むメニューを相談した。食いしん坊な私たちがメインに選んだのは「天使の海老のグリル」。名前も最高だし、とても新鮮な海老のグリルが美味しかったのを覚えている。今でも、初めて二人で外食した思い出として、「天使の海老」は私たち二人のキーワードになっている。つい先日、この友人のお誕生日があり、お祝いLINEをしたところ、「また天使の海老を食べに行こうね!」と返ってきたので、また今度、食べに行こうと思っている。

Yuka さん

  • 誕生日

Comic

小菊えりか

茨城県在住の漫画家。SNSでぶきっちょ夫とにこにこ妻のお話を自主連載。2024年に『ずっと一緒にいられたら』というタイトルで書籍化。誕生日に食べたいごはんはちょっといい焼肉。

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小菊えりか

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おばあちゃんが作るもっちりさつまご飯

秋になると思い出す  おばあちゃんが作る  もっちりさつまご飯  肌寒くなってきたら私はこの味を思い出す  当時、一人暮らしをしていたおばあちゃん  私が遊びにいくとよくこれを作ってくれた  小学生だった私はこのご飯が大好きだった  何より好きだったのは  ご飯が炊けるまでの時間  おばあちゃんとあやとりをしながら  できあがりを待っていたあの時間  おばあちゃんがいなくなった今  秋になると私はこれを作る  あの幸せに包まれた小さな部屋を思い出しながら

ゆん さん

餃子の時間

美味しくて大好きだけど、一人や大人ふたりではなかなか作らなかったお家餃子。子どもが3、4歳になった頃くらいから、急に「たまにつくるメニュー」に登場。ふつうの包み方をするだけでは大人も飽きてくるし、子どもあのヒダヒダをつくりながら包むのは大変そうなので、いつからか、ヒダヒダではない包み方の餃子が多くなりました。手で遊んで創作したり、それもアイデアが尽きると「餃子 ユニーク 包み方」などで検索して試してみたり。食べる本番前に、そんなふうにわいわい包む時間も楽しくて、餃子は2度美味しい。今は子どもも楽しそうに一緒に包んでくれるけれど、いつか、ヒダヒダのふつうの餃子ばかり一人で包む日がきたら、もうお家餃子は卒業かもしれません。その日まで、変な包み方の餃子時間を楽しみます!

水餃子も好きだけど さん

故郷の味チキン南蛮

学生時代  好みのチキン南蛮を探しに良く食べ歩いた  鶏むねvs鶏もも  タルタル有vs無  甘酢を浸すvsかけるvs甘酢でチキンを煮る  いろんなチキン南蛮を食べてきた  そんな私のチキン南蛮  最近はカロリー気にしてマヨは控えめ  米酢・紅生姜・ごまは我が家の定番  さっぱり食べられる  我が家はむね肉  小麦粉を下地に卵液の衣をつける  部活の大会前 受験前 お祝いごと  事あるごとに、食べてきた  甘酢を絡めて、さらに煮詰めた甘酢をかける  タルタルをかけて、完成  思い出の味  我が家のチキン南蛮 

mabo さん

でかいわ、おにぎり

運動会の時、うちのおにぎりだけ、異常にでかかった。中の具も、酢豚とか卵焼きとか、他の家庭とは一線を画していた。その時は少しはずかしさもあったけど、なんかがんばれって言われてる気がして、心強かった。親になった今、息子の運動会には、僕もとびきりでかいおにぎりを持たせている。

りくと さん

思い出の夜ご飯

自分は中学2年生の吹奏楽部なのですが中学1年生の時コンクールに疲れしかも銅賞(吹部の中では最下位みたいなもの)で最悪な気分で帰り不機嫌なまま寝てしまいました。翌日は土曜日だったのですが朝早い両親は仕事へ姉2人は部活へ自分一人家に残りました。そして机の上に書置きがあり見てみると昨日の夜ご飯入っとるし食べといてと書いてありました。見ると自分が大好きなチャーハン。それも自分好みの味になっていました。まだ感謝を伝えられていません。

あいす さん

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季節を感じる食卓

幼少期に親戚でもない近所のおばさんの家に預けられていた。 その時の食体験が今のベースにある気がする。 庭に柿の木が植っていて、秋にはもいで食べた。夏は近所から梅をもらってきて、梅ジュースをつくった。畑もやっていたので、旬の野菜も収穫してふるまってくれた。 おじさんは近所の川で川釣りをしてきて、魚をさばいてくれて食べたり。 そういえば、そばも毎回粉から練って、手動の機械で麺にして食べていた気がする。 どれも子供にとっては本当に楽しい経験だった。

徹 さん

おばあちゃんの民宿

沖縄の慶良間諸島に旅行にいったときに、おばあちゃんが運営している民宿に泊まった。 ビジネスライクな宿が増えている中、良い意味でおせっかいをやいてくれて、ゴウヤチャンプルーとか、食べたいものを作って出してくれた。 朝はニワトリの鳴き声とともに目覚め、おばあちゃんが朝食を出してくれる。 なぜかすごく懐かしい感じがして、居心地がよくて、また食べにいきたいなと思っている。

ららばい さん

ナイフとフォークの使い方

大学生になって、地方から東京に出てきた僕は、東京に馴染むために頑張った。標準語を身につけたし、サークル活動も頑張った。でも、一個だけ大きな失敗をして、ずっと心のどこかに刺さっていたことがある。同じ大学で初めて彼女ができた僕は、明らかに洗練された所作を見せる彼女に引け目を感じていた。ずっと彼女についていこうと気張っていた僕の心が折れたのが食事のとき。頑張ってお金を稼ぎ、いい店でステーキを一緒に食べた。すると彼女が言う。「ナイフとフォーク、こうやって持つんだよ」 何気ない一言だったが自分が田舎者だと言われた気がしてショックだった。それから別れを切り出して、10年彼女がいなかった。ナイフとフォークを使う食事に行く機会もなかった。社会に出て数年経ち、久しぶりに彼女ができた。仕事で会い、同郷ということで話が盛り上がったのだ。いい店を予約して、食事をすることになった。10年ぶりのナイフとフォーク。意識はしていたものの、付け焼き刃だから持ち方はたぶん10年前とそんなに変わっていない。バレバレだった。でもそのぎこちない食器の使い方をみて、彼女は自分の食べ方を見せた。僕とそっくりだった。「安心した。テーブルマナーとか教わったことないからわからないよね。」背伸びして付き合うよりも、自然体の自分を好きでいてくれる彼女と、もう少ししたら僕は結婚するだろう。

ライトニング さん

新入社員時代のローカル焼肉

入社一年目、本当に忙しいなかで、生活の手続きまで手が回らなくて、気づくと電気も水も止まってしまった。季節は夏。水と電気がない週末はほんとに厳しい。ふと思い立って、旅行に行くことにした。東京での生活につかれてしまったのもあり、誰にも会いたくなくて、あえてなにもなさそうな茨木の田舎に行った。数時間、電車にゆられて、無人駅を乗り継ぎ、目的地についてみたら、観光地らしいものは何もない。ほんとうに「普通」のまちだった。とりあえず、地元の本屋で漫画を大人買いして、部屋でセミの声を聴きながら、ただ寝転んでぼーっと読んでいた。ひとりで宿の食堂で食べるのもなんか嫌だったので、ふらふらと町を歩いて、地元の焼き肉屋に入ってみた。入ってみると、お店の子どもと地元の高校生がアルバイトしていて、ローカルラジオがかかっていて、急に旅に来たんだなぁという気がしたのを覚えている。本棚には、昔のマンガがたくさんあった。焼肉は美味しかった、多分。正直何を食べたかとかは覚えていないんだけど、東京から遠く離れて、自分とは違う場所でも当然だけどその場所での生活や時間があって。あぁ、今の生活だけがぜんぶじゃないんだよなぁって気持ちが楽になった。いつかまた行きたいと思ってるんだけど、まちの名前も駅の名前も思い出せない。なんとなく不思議な記憶。

雲 さん

忘れられない日と別れ

18歳の夏、彼女と別れた。泣いた。ひたすら泣いた。僕は本当に彼女のことが好きだった。でも、僕は自分の夢を追うために地元を離れることを決め、受験勉強をしていた。そして、僕は遠方への進路を決めた。進路が決まったタイミングで、友達が誕生日会を計画してくれた。しかし、なんとそこに元カノも呼ばれていた…… おそるおそる話を聞いてみると、気まずいし、断ろうと思ったらしいけど、この機会を逃したらもう僕に2度と会えないと思って来てくれたらしい。帰るとき、こっそりプレゼントをもらった。手作りチョコレートと一緒に、手紙が入ってた。「元気でね」 それを見て僕はまたわんわん泣いた。小腹が空いてチョコレートを食べるときは、今でもあの特別な誕生日を思い出す。あの子は今、元気にしてるだろうか。

goo さん

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