ぷーぱっぽんかりー

スコールが降りやんだばかりのむっとするバンコクで、仕事を終えた後、先輩、後輩と「メシに行こう」と市内へ。おススメのお店があるからと彼らに連れていかれたのはソンブーンというシーフードのお店だった。ここの「ぷーぱっぽんかりー」ってカレーやばいから、と自信満々。ぷーぱっなんとかって呪文みたいだな、よどみなくメニュー名を読み上げる感じが通ぶってんな、そもそもこの2人そんなに食通だったか?と訝しみつつカレーを待った。やがて大皿がテーブルに運ばれてきた。ぶつ切りされた大きいカ二がどーん!と真ん中に盛られ、そこにスパイス香るややスーピーなカレーがさーとかけられ、その上にふわとろっとたまごがとじられている。パンチ強いビジュアル。確かにうまそうだ。どうよ、とおらついた様子でニヤついている2人に苛立ちをおぼえつつ、いざ食べ始めるともう止まらない。めちゃうまい。くせになる。何も話せない。カニの殻がもどかしいいけど、どうでもいい。気が付けば3人が無言で「プーパッポンカリー」をがっついていた。食後「うめーよな」と先輩に言われ、「サイコーっすね」とここは完敗を認めざるを得なかった。同じ皿の「プーパッポンカリー」を食べた先輩、後輩とはその後も長ーい付き合いが続いている。

ヒロ

  • 忘れられない旅ごはん

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鴨川のほとりの春を感じる食

春の京都に行くといつもいく店がある。 鴨川のほとりで柳の木の緑が美しく見えるお店だ。 旬の野菜の魅力をそのままおいしく出してくれる。 お店はドアが開かれてきて、春の風を感じることができる。

MK さん

娘と海の家

2番目の子どもが生まれた日、お姉ちゃんになる娘と閉まりかけの海の家でかき氷を食べた。もうお客さんもいなくなって、夜の海は真っ暗で。波の音を聞きながら、いつもよりも豪華なかき氷を二人で買って、おめでとうといってお祝いした。忘れられない夏の思い出。

おじちゃん さん

青春の食べ放題

中学生のころ、なにかイベントがあると時々同級生と田舎の食べ放題に行っていた。電車に乗って遠出をする感じが、子供たちだけで旅に出ているようで、どこか特別な感じした。子供にとっては豪華な金額を払っていることもあり、もとをとろうとはりきって食べ過ぎて、ぱんぱんのお腹で田んぼのあぜ道を駅に向かって帰っていた夕闇の風景をとても覚えている。

青春っていいよね さん

季節を感じる食卓

幼少期に親戚でもない近所のおばさんの家に預けられていた。 その時の食体験が今のベースにある気がする。 庭に柿の木が植っていて、秋にはもいで食べた。夏は近所から梅をもらってきて、梅ジュースをつくった。畑もやっていたので、旬の野菜も収穫してふるまってくれた。 おじさんは近所の川で川釣りをしてきて、魚をさばいてくれて食べたり。 そういえば、そばも毎回粉から練って、手動の機械で麺にして食べていた気がする。 どれも子供にとっては本当に楽しい経験だった。

徹 さん

誕生日のごちそう

誕生日の時にお母さんは毎回私が好きなご飯を作ってくれます。ローストビーフが食べたいと言うとお母さんはローストビーフを作ってくれます。それがすごく嬉しくて大切な思い出です。

ふうまる さん

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結婚初日のカレー

結婚するまで実家暮らしだった自分。27歳で結婚することとなり、初めて実家を出て、妻と暮らすことになりました。結婚初日、仕事帰りに家に帰ると、妻が作ったカレーがありました。妻と食べる同棲初日の初めての夕食。実家で慣れ親しんだ今までのカレーとは少し味が違うけれど、これがこれから「暮らしのカレー」になるんだとしみじみ思ったのを覚えています。

ひろし さん

迷子のおにぎり

本当に昔、4〜5さいの頃、長野県のサービスエリアによってしゃけおにぎりを買いました。近くのベンチは混んでいたので、少し離れたところのベンチで食べようと思い、ベンチまで歩きました。さあ食べようと思ったら、おにぎりをどこかに置いてきてしまいました。家族がかったおにぎりは食べたい味がなく、ベンチで泣きじゃくっていました。そのとき、隣に座ってた大学生くらいのお姉さんが、「このおにぎり、もうお腹いっぱいだからあげる!」と言ってしゃけおにぎりをくれました。しゃけおにぎりが食べれて本当に嬉しかったです。もしまた会えたら、私がしゃけおにぎりをあげたいです。

しゃけぱんだ さん

おじいちゃんと焼きまんじゅう

夏休みになると、前橋にあるおじいちゃんの家によく行っていた。 孫にやさしく、いつもおもちゃ売り場に連れて行ってくれて、おもちゃを買ってくれた。 一緒に野球をしてくれたり、甲子園をTVでみたり。 2週間くらい過ごして、ずっと夏休みが終わらなければいいのにと毎回思っていた。 おじいちゃんは僕らが買える時、地元で有名な焼きまんじゅうを買ってもたせてくれた。 車窓から赤城山を見ながら、甘しょっぱい焼きまんじゅうを食べて、せつない気持ちとともに東京に帰ったいたなと今でも思い出す。

加藤 さん

大阪のおでん屋さんのうどん

20代前半、社会人になって間もないころ、慣れない出張で大阪へ。緊張しながらも取引先と日中の仕事を無事終えることができた。夜は打上げで大いに盛り上がり、1軒で3時間は過ぎていただろうか。すでにだいぶお酒も呑んでいた。店を出ると、「締めの一杯行こうぜ」と言われ、まだ呑むのかよ、勘弁してくれよ、と思いつつ千鳥足で歩き回り、営業しているおでん屋さんをみつけ飛び込んだ。とりあえずじゃないけどビールとおでんを少々頼み再度乾杯。そこで口にしたおでんのおだしが・・・うまい。東京と違う。地域によっておだしが異なるという知識はあったが、体験したのは初めてだった。さらに若かった私はまたお腹がすき始めていることに気づき、おでんでは飽き足らず、何か追加注文しようと思い立った。「うどん頼んでいいすか」と取引先に伝えると、「いいよ、しっかしお前、よく食うなぁ―」と上機嫌。でてきたのはシンプルきわまりない素うどんだったが、これが五臓六腑にしみわたるうまさ。そもそも、なんでおでん屋にうどんがあるんだ?、東京にはおでん屋ってないよなあ、大阪なんかいいな、と思いながらうどんをすすってあっという間に完食。取引先は半寝状態。何だか大人の階段を上った気がした夜だった。

河童 さん

夜更けの四万十居酒屋ご飯

学生時代の頃、東京から九州までヒッチハイクだけで往復をしたことがある。 新幹線に乗れば快適な道だが、当然ながら簡単には乗せてくれる人は見つからず、大変な旅だった。その分、人との交流や出会いがたくさん生まれた。 九州から四国にフェリーで上陸した時、すでに夕方くらいになっていた。 着いた港町はなかなか人手も少なく、車すらあまり走っておらず、ようやく乗せてくれる人を見つけて、四万十市についた頃には、夜遅くになっていた。 不安な気持ちでとりあえず夕飯を食べようとやっていた居酒屋のドアを開けると、にぎやかで温かい空気が流れていた。 四万十の名物を地元のおじさんに教えてもらいながら、旬の魚料理をいただいた。 またいつか行ってみたい。

もっちー さん