お父さんの好物はキャベツ炒め
昔、九州に父が単身赴任をしていたときのこと。父が大好きだった小学生の私は、本気で父と赴任先の家に住みたくて、そのためには料理ができるといいだろうと、父に好物を聞きました。すると回答は「キャベツ炒め」。母に習い、真剣に作り方をメモし、一人で作れるように無事マスター。それでも、赴任先には連れて行ってもらえなかったわけですが……。数年もすれば、キャベツ炒めがとりわけ父の好物だったわけではなく、小学生の私でもつくれるメニューを挙げてくれたということがわかります。キャベツ炒め、美味しいですけどね! 大人になった私は、たまにその頃の私のいじらしさを思い出しながら、リモートワークのお昼にキャベツ炒めをささっと作って食べています。
むすめ
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結婚初日のカレー
結婚するまで実家暮らしだった自分。27歳で結婚することとなり、初めて実家を出て、妻と暮らすことになりました。結婚初日、仕事帰りに家に帰ると、妻が作ったカレーがありました。妻と食べる同棲初日の初めての夕食。実家で慣れ親しんだ今までのカレーとは少し味が違うけれど、これがこれから「暮らしのカレー」になるんだとしみじみ思ったのを覚えています。
ひろし さん
ばあちゃんの赤飯
両親が離婚して家事の一手を担っていた うちのばあちゃん 高校を卒業して一人暮らしを始めてから たまに実家に帰ると 必ず赤飯を炊いてくれていました。 ぽろっと私がこぼした 「赤飯すきなんよね〜」の言葉を いつまでも覚えていてくれて 一升の赤飯を毎回毎回! 家族で私以外はあまり赤飯が好きではなかったみたいで 残す訳にもいかずお腹がはちきれるくらい食べました。 もっとたべておけばよかったなあ おいしかったありがとうってたくさん言っとけば よかったなあ なんて今になって思います。
ひざかさかさ さん
一緒に同じものが食べられるようになった
私には子どもがいます。生まれてからの最初のご飯は母乳。私は母乳が出るように、でも、時短でごはん・玉子焼き・納豆など…寝ている子どもが起きないようにそっと食べる。(もちろん大半は起きるので抱っこして食べる笑) その次は離乳食。決めた時間に食べさせる。離乳食は休日にストックを作って。一緒に食べる余裕なんてない。子どもが快適に。私が困らないように。だって初めての育児だもの。わからない。とにかく尽くす。 そして、離乳食拒否。こぼされる。投げられる。ぐちゃぐちゃを楽しむ。…心が少し折られる…なんとか回復。作る。食べる。遊ぶ。を繰り返す。心はもう折られない。食べる量が増え、何より愛しい。 まだ濃いものは食べれられない。だから、料理中に取り置きしたり、別のものを作ったり。「いただきまーす!」が一緒。嬉しいな。 そして、今。保育園でカレーを食べたと聞いて。我が家は幸いにも甘口。家では食べないかもしれないと頭の中に入れておいて。家族みんな同じカレー。並べて嬉しい。家族一緒のご飯。「いただきまーす!」食べる。子どもの口の周りが茶色。かわいい。ちょっとこぼして、洋服のうさぎにもおすそわけ。いいの。いいんだよ。昔と比べて気にしない。大丈夫。それよりも、食べてるね!えらいね!すごいね!ママと同じカレー!嬉しいな!大きくなったねえ!これからたくさん「一緒」のご飯食べようね*「おいしいね!」って共有しようね!
にょだ さん
給食が嫌いだった
給食が嫌いだった。 ”決められた時間で食べ終えなければいけない” ”給食当番がかなりめんどくさくて大変” ”残してはいけないというあの雰囲気” 栄養価が高い以外のメリットをあまり感じていなかった。だから、高校生になって給食がなくなったときはすごく嬉しかった。でも、ある日友達と好きな給食のメニューの話ですごく盛り上がった。違う中学校で住んでいる地域も違う。なのに給食という共通の思い出は合って、そのことが嬉しかったし面白かったのだ。 栄養価が高い以外にもメリットがあった。それは給食という共通の思い出を私たちに提供してくれていることだ。そう考えると無性に食べたくなった。
ペパーミント さん
思い出の椎茸と鍋焼きうどん
夫との出会いは友人宅で開催された鍋パーティーだった みんなで鍋の準備をしている時 私は椎茸の飾り切りが上手に出来なかった 不細工な椎茸を見てみんなが笑う中 初対面の夫がこう言った 『伸びしろがあってええやん』 ポジティブな言葉と優しい関西弁の夫に私は惚れた 夫と結婚して十五年 人生色々あるけれど 理解のある優しい夫に救われる事は多い 父としても申し分ない そして 椎茸の飾り切りが上手に出来なかった私は 毎日家族のためにバランスを考えてごはんを作れる主婦になった 人は誰しも伸びしろしかない 努力は必ず報われる そんな事を思いながら 今日もごはんを作る
shufuおうちごはん さん

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夜道の焼き鳥
高校生の頃、よくお泊まりにくる友だちがいて、お風呂にも入った後、夜食に駅前の焼き鳥を買いに行っていました。うちのマンションから駅前まではだいたい10分くらい、駅前のちょっと年季が入ったお店で好きなだけ焼き鳥を買って、それを食べながらまたマンションまで帰る。寄り道したり、わざとゆっくり歩いたりしながら、焼き鳥を食べ歩きする帰り道はちょっとお行儀が良くなくて、なんだかいい気持ちでした。仲は良かったしなんでも話すような友だちだったけれど、家の中じゃ話せないし、向き合っていると話せない、そういうことがあったんだよな〜と思います。ああいう夜は大人になってからは取り戻しづらくて、たまにすごく懐かしいです。
月の番人 さん
遠野のジンギスカン
ある夏、一人旅で岩手へ行った。 岩手で働いていた人から話を聞いてぜひいきたいと思って。 宮沢賢治も大好きだし、岩手についた瞬間から、大きな岩手山が見えて、ああ、賢治の風景だ、と思ってワクワクした。 一人で花巻も龍泉洞もいった。 当時一日二通しかなかった電車で遠野にいき、岩手を勧めてくれた友人おすすめの遠野のジンギスカンを一人で食べた。 なぜ遠野といえばジンギスカンなのか、いまだにわからないけど、社会人になって数年、必死で休みもなく働いてきて、やっと一息ついて初めてしっかりとれた夏休みのジンギスカンは、とてもおいしかった。 おいしいね、と言える相手がいないことがさみしくもあったけど、この旅は一人がよかったんだろうと思った。
もいもい さん
嫌いな食べ物ある?
「嫌いな食べ物ある?」 居酒屋で飲んでいた時にした会話。 友達たちが「パクチー」「ほうれん草の味噌汁」「ゆでたキャベツ」と順番に答えていく。 一番最後私の番。もはや大喜利だろみたいなこの場面で私が答えたのが、 「加工されたいちご」。 全くウケなかった。分かっていたけど何か悔しい。何が正解だったのだろう。あれからずっと考えているが答えが出ない。 だからこそ皆さんに問いたい。 「嫌いな食べ物ある?」
和こうちゃ さん
ばあちゃんの赤飯
両親が離婚して家事の一手を担っていた うちのばあちゃん 高校を卒業して一人暮らしを始めてから たまに実家に帰ると 必ず赤飯を炊いてくれていました。 ぽろっと私がこぼした 「赤飯すきなんよね〜」の言葉を いつまでも覚えていてくれて 一升の赤飯を毎回毎回! 家族で私以外はあまり赤飯が好きではなかったみたいで 残す訳にもいかずお腹がはちきれるくらい食べました。 もっとたべておけばよかったなあ おいしかったありがとうってたくさん言っとけば よかったなあ なんて今になって思います。
ひざかさかさ さん
不器用なチャーハン
当時一人暮らししていた私。 土曜日、仕事が終わり家へ帰ると優しい声で「おかえり」と彼氏が出迎えてくれると同時にキッチンから香ばしい匂いがしてくる。 しばらくして疲れた私の目の前に出してくれるのはチャーハンだった。 彼氏はチャーハンだけは得意、と言っていた。 けれども実は私はチャーハンが苦手だった。 そんな事は口を裂けても言えないので一生懸命に作っていたチャーハンを一口食べた。 ご飯の硬さが所々で違ったり、味も所々濃かったり薄かったり……。 でも頑張って作ってくれたチャーハンはすごく美味しくてこの日を境に苦手な食べ物ではなくなった。 月日は流れて私は彼と結婚した。 私がパートの日で旦那が休みの日はチャーハンを作ってくれる。 以前より上手く作れて旦那は自画自賛をし、満足している。 私も今度チャーハンの作り方を教えてもらおうと思う。 追伸、旦那よ料理のレパートリーもうちょっと増やしてください……
みー さん