みんなから集まったごはんの思い出
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でかいわ、おにぎり
運動会の時、うちのおにぎりだけ、異常にでかかった。中の具も、酢豚とか卵焼きとか、他の家庭とは一線を画していた。その時は少しはずかしさもあったけど、なんかがんばれって言われてる気がして、心強かった。親になった今、息子の運動会には、僕もとびきりでかいおにぎりを持たせている。
りくと さん
ナイフとフォークの使い方
大学生になって、地方から東京に出てきた僕は、東京に馴染むために頑張った。標準語を身につけたし、サークル活動も頑張った。でも、一個だけ大きな失敗をして、ずっと心のどこかに刺さっていたことがある。同じ大学で初めて彼女ができた僕は、明らかに洗練された所作を見せる彼女に引け目を感じていた。ずっと彼女についていこうと気張っていた僕の心が折れたのが食事のとき。頑張ってお金を稼ぎ、いい店でステーキを一緒に食べた。すると彼女が言う。「ナイフとフォーク、こうやって持つんだよ」 何気ない一言だったが自分が田舎者だと言われた気がしてショックだった。それから別れを切り出して、10年彼女がいなかった。ナイフとフォークを使う食事に行く機会もなかった。社会に出て数年経ち、久しぶりに彼女ができた。仕事で会い、同郷ということで話が盛り上がったのだ。いい店を予約して、食事をすることになった。10年ぶりのナイフとフォーク。意識はしていたものの、付け焼き刃だから持ち方はたぶん10年前とそんなに変わっていない。バレバレだった。でもそのぎこちない食器の使い方をみて、彼女は自分の食べ方を見せた。僕とそっくりだった。「安心した。テーブルマナーとか教わったことないからわからないよね。」背伸びして付き合うよりも、自然体の自分を好きでいてくれる彼女と、もう少ししたら僕は結婚するだろう。
ライトニング さん
20歳の特別な誕生日
20歳になったとき、今までとまったく違う感覚に見舞われた。10代の1年1年、歳を重ねるごとに大人になっていく感覚があった。しかし、20歳を迎えてしまったとき、自分がついに、精神的に未熟なまま、大人になってしまったと危機感が芽生えた。不安と心配でいっぱいだったけど、家族は今までで一番祝福してくれた。肩の荷がおりたのか、父と母は号泣していた。妹もつられて泣いた。それを見て、僕も泣いた。あのとき食べた、涙が混じった甘くてしょっぱいケーキの味は、今でも忘れられない。
涙涙 さん
甘じょっぱい焼き魚
小学一年生の時、給食で「ミルメーク」が出ました。(牛乳に入れると、あま〜いコーヒー牛乳のような味になるシロップのようなものです。) 初めて見るミルメーク。同じ班の子達と、これどうやって使うんだろう?と相談してもわからず、話し合った結果、魚につけるソースだ!となり、魚にかけて食べました。でも…ん?なんか、甘い…?それでも、皆こういう物なんだ、と疑うことなく食べ進めました。給食を食べ終わり、他の班の子が片付けてる様子をみると…ソースだと思っていたそれは、牛乳に入れるものだと判明。そこで初めて、ミルメークの使い方を知ったのです。今思えば、他の班の子や先生に使い方を聞けばよかったな、と思いますが、当時の担任の先生がとても厳しく、給食中は無駄なお喋り禁止だったため、聞くに聞けなかったのかもしれません。 小学校に入学して間もない頃の給食の思い出でした。
ミチャム さん
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遠足で食べた卵焼き
僕は遠足が嫌だった。まるまる太っていて、気が弱く、いつもびくびく過ごしていた。でも、はあはあ息を言わせてやっとお弁当を食べられるようになったとき、食べた卵焼きは何よりも美味しかった。大人になって節制し、スリムになったいま、運動した後に食べたご飯と同じ美味しさを味わえるものには会えていない。嫌だった行事も、そういった楽しみ方があったのだなぁといま、しみじみと実感する。
福知山なるみ さん
いやいや食べた思い出の春巻き
僕は給食が嫌いだった。偏食で、味の濃いものしか口にしなかった。春巻も野菜が入っているというだけで食べられなかった。でも、4年生のときに当たった厳しい先生に、春巻きを食べさせてもらった。最初は嫌すぎて涙を流したけど、勇気を出してみると意外と美味しかった。それ以来、春巻は大好物。これを食べるたびに、あの時の先生の顔を思い出す。
丹波人 さん
学生時代に作った大量カレー
学生時代ってホントお金ないですよね なんでね もうホント食べるのもね どうしようかなって結構考えたりしますよね ってことで私の場合はですね カレーとかシチュー またおでんや肉じゃが そういう煮物系をですね 一度にいっぱい作りまして それでね もう一週間ずっと食べ続けているっていうのをありましたね 途中でね 少なくなってきましたら また作って継ぎ足してって感じでね もうそれだったら違うの作れよって感じなんですけれどもね もうホント一週間カレーだったり一週間シチューとかね 一週間ずっとおでんだったりとかね してましたね でもね なんか飽きなかったんですよね やっぱり好きなものって飽きないですよね
サンロード さん

挫折を救った通学路のチキン南蛮
最近、お昼ごはんにはよくチキン南蛮定食を頼む。学生街の安い定食屋に入って、20代が食べるような大盛りのご飯と一緒に、たっぷりタルタルソースのついたチキンを頬張る。 最近、お腹が出てきてすこし嫁さんに健康を心配されてきた。ただ、ここで食べるチキン南蛮は僕が昔食べていたものとは少し違う。それがより一層、郷愁を駆り立てる要因となる。あぁ、故郷で食べていた本場のチキン南蛮が食べたい。唐揚げにたっぷりタルタルソースをかけた学生向けの味も美味しいが、やはり宮崎の味が恋しい。 高校時代、僕は学校に行くのが苦手だった。1学年に1クラスしかない地元の中学校では、1番を譲ったことはない。親族には一族始まって以来の「神童」と言われ、片道1時間かかる進学校にも合格した。しかし、そこに入ってから、自分が井の中の蛙だと知る。僕は周囲の期待と自身の能力の乖離に悩み、学校にいく足取りが重くなった。そんな僕を学校に行かせてくれたのが、通学路にあったチキン南蛮のお店だった。 ぼくは月に1回の贅沢として、そこでご飯を食べるのがとても楽しみだった。溶き卵でといたフワフワの衣を、あま〜い南蛮酢につけた大きな鶏むね肉。そこに特製のタルタルソースが絡まる甘く上品な味わいが、なんとか辛い学校へ行くエネルギーになった。 いまは学校で苦しんだものの、東京の有名大学になんとか入って、なんとか大手企業に勤めている。あくせく働く日々の中でも、食事のときだけはやはり、故郷で過ごした青春の日々は人生から切り離せないのだと感じる。年末、帰省したらあの店にまた行ってみよう。
oda さん
よく噛むことの効果!?
私は子供の頃から、母にモノをよく噛んで食べるように教えられていました。小学校の遠足のときも、その教えを守っていた私は食べるのが遅く、レジャーシートの上に1人取り残されてしまいました。あまりに食べるのが遅い私を見かねた友達が近寄ってきて「なんでそんなにモグモグしてるの?」と聞きました。「よく噛んだ方が美味しんだよ」と母に教わった言葉を復唱しつつ、私は弁当の卵焼きを1つ友達にあげました。幸い、学校行事の際に母が作る弁当は人一倍の量がありました。その様子を見ていた他の子たちも次々と近寄ってきて、みんなで母の弁当をよく噛んで味わい、いつしか仲良くなっていました。"モグモグくん"というあだ名は付けられてしまいましたが(笑)
モグモグくん さん